缶詰ヒーロー











『きょうじ、きょうじ〜』
 
  愚鈍な声。だがコイツにはお似合いだ。歩くこともままならず、立ち上がることすら難しい、本当にとろい
 ヤツなのだ。

「なんだい、カトブレパス?」

  優しく、微笑みながら答える。今は電子の存在になっているヤツに笑いかけても無駄だろうが、愛想は
 忘れない。「コンナヤツ」でも、「イチオウ」、俺の所持ヒーローなのだ。

『あ〜の〜ね? な〜んで、さっき〜とど〜め〜刺さなかった〜の? とど〜め〜をさ〜せ〜た〜の〜に〜』

  馬鹿さ加減も最悪。それぐらいのことがわからないようなら俺の使う機体としては落第点だ。

  だがまあ、戦闘能力だけならすこぶる高いから「使ってやって」いるのだ。それがなければ即、廃棄処分
 している。

「ああ、そんなことかい? 簡単だよ、観客はエンターテイメントを求めて【グラディエイト】を観に来ているんだ。
ならすこしでもお客さんを楽しませなきゃいけないだろう?」

『う〜ん。むずか〜し〜い〜』

  馬鹿が。

「いいかい? 楽しいことがすぐ終わっちゃったらつまんないだろ?」

『うん〜』

「だから、楽しいことがずっと続くようにじっくりと相手をいたぶるのさ」

『うん〜?』

  やはり理解できないか。まあいい。とりあえず、この大会で優勝さえできればそれでいい。今回優勝
 できれば、プロとして活躍できる『オリジナル・ヒーロー』のライセンスを間違いなくもらえる。

  こんなちっぽけな大会なんかじゃなく、デカイ大会にもでれるし、プロとして活躍できれば莫大な金
 が手に入る。それこそ、アラブの石油王にも引けはとらないぐらいの大金が。

「くくっ」

  知らず、声が漏れていた。

『きょうじ〜なにか楽しい〜?』

  アホな声。

  ああ楽しいさ。『缶詰ヒーロー』で成功してからというもの俺の人生は大きく変わったんだからな。

  余るほどの金も、喉を潤す酒も、最高の美女も、望むものは好きなだけ手に入る。

  だが何よりもいいのは≪栄光≫だ。普段アホみたいにぼけーっとしてるやつらどもの、俺に対する羨
 望の眼差し。心地いい、何よりも心を満たしてくれる。

『?』

  カトブレパスは間抜けな声を出したが、どうでもいいさ。ともかくこいつにはこれからも俺の為に尽くし
 ても貰わなければならない。

  俺の大事な………

「さあ、カトブレパス。休憩が終わるよ。溜まった負荷は処理できたかい?」

『ばっちり〜だ〜よ〜』

  大事な名誉製造機。







       5缶詰ナリ *  【Death eye】







「翔太くん……」

  泣きそうな声。君香は控え室に備え付けられているプラズマテレビから戦いを傍観していた。心配で
 大きく開いた目が濡れ光り、深い憂いが感じられる。
  
  これでも何年も缶詰ヒーローをやってきた君香が観る限り、翔太たちの状況は絶望以外の何者でも
 ない。むしろ、あれほど一方的な展開は始めて見ただろう。

「翔太くん……」

  もういちど彼の名前をよぶ。

「さて、前半はかなり一方的な展開でしたがどうおもいますか?」

  スピーカーから聞こえてくるのは司会者と解説者の、翔太たちをけなすコメント。

『やはりキリイは〈リアル〉ですから、〈レジェンド〉のカトブレパスには勝てませんよ』

『ですよね〜。場違いって感じもしましたよ』

  いいたい放題。だが仕方がないことだ。

  特筆すべき能力を持たない〈リアル〉が【グラディエイト】で勝つなど、どだい無理な話であった。
 まして相手が〈レジェンド〉で、実績のある相手となると最悪である。

  控え室の空気も、カトブレパスを操る矜持の勝利を信じて疑わないようだ。試合内容を見ている
 のは君香だけで、各々が戦いに向けてウォームアップしている。

  翔太たちへの関心は無いに等しい。控え室はどこか和やかな雰囲気さえ漂っている。

  かくいう君香も、翔太たちが勝てるとは思っていない。

  やがて、プラズマテレビの中に二体のヒーローが現れる。一体は華奢な少女の姿をした翔太が
 操る【キリイ】。もう一体はトレーラーの台座の上に乗る、巨大な猛獣【カトブレパス】。

  キリイは歩いて、カトブレパスは台座からクレーンで運ばれて所定位置に付く。テレビで見るだけ
 でも、その体格差と力量差は見てとれる。

「翔太くん……」

  最後の呟きを合図に、第二ラウンドの火蓋は切られた。



            」         」        」



『ファイ!!!』

  ドーム型の会場に余るほど設置されているスピーカーから、戦闘開始を告げる機械音声が流れた。
 全く同時に観客たちの歓声も響き揺らめく。耳がつんざかれんばかりの音量。

  戦闘開始後、瞬時に翔太は距離をとった。

『そうだ、それでよい』

  毅然と冷めたキリイの語りかけと同時、カトブレパスの尾がひび割れるように三つに分かれ、鎌首を
 もたげ始める。一本一本が必殺の威力を持つ醜悪な破壊兵器。

  ここまでは前ラウンドと同じである。

『さて始まりました、第二ラウンド。既にカトブレパスが三尾による狙いを付け始めています』

  司会者のいうように、カトブレパスの三本の尾がゆっくりと弧を描きながら旋回し始める。初めは小さ
 な円から、徐々に大きくなる。

  ―――来るッ!

  刹那の動きで翔太は右へステップを踏んだ。轟きを伴いながら押し寄せる三尾の唐竹切り。だがすぐ
 回避行動を行ったことでかすりもしない。

  三尾の一撃は背後にあった電磁シールドと拮抗してから、やがて威力を失う。が、一本目を避けた直後
 にもすぐ二本目が襲撃していた。

「ちぃ!」

  胴薙ぎの一撃。姿勢を異常に低くして避ける。

『油断するでない…来るぞっ!』

  キリイの警告通り、三本目が袈裟懸けに放たれる。翔太は僅かに右へ逸れることで回避を成功させる。

  その後も続く攻撃を、翔太は全て右方に回避した。

  前方へは進めない理由があった。なぜなら、あくまで『三尾』はカトブレパスの主要武器であって、装備
 がそれっきりではないからである。

  脇腹部や肩部には戦車砲の一撃でもビクともしない缶詰ヒーローの装甲を容易く打ち破る『硬・徹甲弾』の
 砲門がならんでいる。迂闊に前に進むと、それらの集中砲火を浴びてキリイのボディは砕け散ってしまう。

  これが〈レジェンド〉と、〈リアル〉の差。いや、全てにおける〈リアル〉の弱さといえた。
 
  他の四種と違い、積み込める武器の量が決定的に違うのだ。カトブレパスと比べてキリイの武器は腰に
 帯びている一振りの刀のみ。

『さあ、第一ラウンドと同じ展開になって来ましたよ』

  司会者の解説は翔太たちの敗北を望んでいた。あからさまな表現は無いが、言葉の影には「はやく負
 けろ」というニュアンスが感じられる。観客も同様であろう。

  だが、倣岸な二人。観客たちの無言の圧力に押し負けるはずがない。

「さて、もうひと頑張りだな」

『うむ、あやつに一泡吹かせてやろう』

  キリイが電子上でプログラムを組み上げ、その場に適したものを採用する。翔太はそれをベースに【キリ
 イ】のボディを操って俊足の動きを行う。

  二人のコンビネーションは、急造にしては上出来だといえた。また、普段の仲の悪さを考えると上出来
 としかいえなかった。

「また来たかっ!?」

  入れ替わりながら襲い来る三つの剣は休む暇を与えない。

  一本が放たれている間にもう一本は攻撃の準備を開始、最後の一本はその間巻き取られ、回収され
 る。かつて織田信長が武田騎馬隊を破った戦法に良く似ていた。

  だが翔太たちには当たらない。かといってカトブレパスに焦っている様子はなく、冷静かつ淡々と同じ
 攻撃を繰り返している。

  ただ勝負を決するだけなら、副装備の砲門からも攻撃を繰り出せばいい。遠距離攻撃の手段をもた
 ない翔太たちの負けはあっさり決まるはずなのに、だ。

「じっくりいたぶるつもりってのは本当らしいな」

『ああ、悪趣味なヤツだ』

  【グラディエイト】の戦闘システムは通常の格闘ゲームなどと比べると特殊である。

  戦闘システムは一時期ゲーム業界でも話題になった、仮想空間とよばれるゲーム中をまるで自分
 が歩いているように感じる、というものに近い。

  自身の体は部屋にありながら、目に映る光景はゲーム中の世界風景。このシステムを応用するこ
 とで、五感のリンクが行われる。

  リンクされた五感は、ヒーローとの一体化を許し、驚異的な身体能力をもつ缶詰ヒーローをまるで
 自分の体のように操つれるようになる。

  よってグラディエイト中のヒーローは完全にヒーロー所持者の思考のままに動くため、戦い方は
 人それぞれとなる。

  これらから言われることはカトブレパス、この場合では綾小路 矜持の戦い方は悪趣味といえた。

『だが、そちらのほうが好都合であろう?』

「はっ、その通りだ」

『ほら、来るぞ』

  当然のようにキリイが忠告した直後、翔太がいる空間を切り裂く鋼鉄が到達する。

  すんでのところで、今度は右前方に避ける。いま、翔太が操るキリイのボディはカトブレパスに
 とって左に位置する。

『ほら右だ! 早く避けろばか者!』

「うるせえんだよ!」

  右へ、右へ、右へ、正方形の闘技場の隅を駆け回りカトブレパスの攻撃を全て右方向へ避ける。
 いつのまにか、正面を向くカトブレパスにとっての左後方に翔太はいた。

『おっと! カトブレパスの猛攻によって、遂にキリイは追い詰められた模様です!』

  心底嬉しそうに司会者は叫ぶ、観客も目を爛々と輝かせ始めた。圧倒的に勝ち目のない状況。

  翔太は彼らの視線を受け止め、皮肉に笑った。

「追い詰められた、だとよ」

『ふん、何も知らぬ輩どもには勝手に言わせておけ』

  妙に自身をもっている二人。翔太は口元を愉快そうに吊り上げ、電子の存在となっているキリイ
 も愉快痛快といった感じだ。

『来るぞ!』

「あいよ!」

  上段からの唐竹割り。翔太はキリイが組み上げたプログラムに従って回避行動をとる。真上から
 降ってくる刃を避けることは容易かった。

『惜しい! カトブレパス、惜しくも攻撃を外してしまった!』

  悔しさに満ちたため息が、会場全体を包むようだった。だが、次こそは、という期待を持って闘技
 場に目を釘付ける。

  ―――轟!

  またもや、カトブレパスは揺らめく剣で真っ正直な唐竹。

  だが、三尾による一撃はまたしても避けられてしまう。翔太の操る【キリイ】が僅かに左に逸れる
 だけで、だ。それが何度も続く。

『どうしたことか!? カトブレパス、先ほどから正直すぎる攻撃ばかりです!』

  悲鳴に近い声を上げて司会者は叫ぶ。観客たちも真上からしか攻撃を仕掛けないカトブレパス
 に心のうちの疑問を強くしていった。

『いや、よく見てください』

  と、それまで黙っていた解説者が重い口を開いた。

『どういうことですか?』

『問題は、【キリイ】の立ち位置です』

  闘技場を真上から見下ろした映像が、会場の映像パネルに表示される―――ズーム。

『ここです。キリイの立ち位置はここ、ちょうどカトブレパスの左後方になります』

  パネルが操作され、シュミレーション映像に切り替わる。闘技場の隅っこに立っているキリイと
 中央部に位置するカトブレパスがそれぞれ赤と青の光点で示される。

『カトブレパスの主要武器である三尾ですが、特徴として一本の剣をいくつも横に分割し、ワイヤー
で連結させることによる半径二十メートルに渡る広範囲攻撃を可能にしていることです』

  それが計三本。遠心力と単純な振り下ろしから倍加する威力は計り知れない。欠点は撃った
 あとの隙の大きさ。放たれた三尾は巻き取るまでに数秒を要する。

  だが鉄砲三段の戦術をとることにより、綾小路 矜持操る【カトブレパス】には実質隙がないと
 思われた。

  しかし、唯一の欠点はある。それは死角。主視覚センサーや、人工網膜では映らない人間で
 背中に値する領域。これは、どの缶詰ヒーローにも言えることだ。

  司会者は説明に疑問を持った。

『ですが、副視覚素子や動作センサーによる確認は可能でしょう?』

『確かにそうですが、いったでしょう? 問題は立ち位置だ、と』

  もったいぶった解説者は、まだ焦らすようにパネルを操作した。

『三尾の一番素晴らしいことはその有効射程の広さ。ですがそれが今回仇となったわけです』

  解説者が手元を操作すると、会場の映像パネルに、紫の点々が現れた。それはカトブレパスの
 三尾による攻撃が描く軌跡を表している。

『カトブレパスが真上からしか攻撃できないわけはこれです。ほら、こうやって右や左から攻撃しよう
としても……』

『あ、ああっ!!!』

  必要以上に驚く司会者。会場中の目線もパネルに表示される三尾の攻撃軌道を目で追った。真上、
 からではなく左右、もしくは斜めからの攻撃は全て…

『なんということでしょう! 三尾の一撃が全て電磁シールドに弾かれてしまいます!』

  会場中が予期せぬ驚愕に包まれた。誰もが考えすらしなかった。

  現在、翔太の操る【キリイ】は正方形型闘技場の角の部分、ちょうど端にいる。

  背後には一本の柱があり、闘技場四隅にあるこれらの柱から電磁シールドは展開され、観客席ま
 で被害が及ばぬようにしている。

  今、翔太たちは電磁シールド二面分を斜め左右に背負っている。これによって動きに制限の幅が
 出来てしまうのは一見不利なものに見えた。観客たちには追い詰められてようにも見えるだろう。

  だが、三尾の攻撃範囲を狭めることに関してはかなりの上策であった。

  三尾は予備動作が大きく描く軌跡はしなる鞭に似ている。左右から攻撃を仕掛けようとすればそ
 の分だけしなり、攻撃の軌跡が大きくなってしまう。

  結果、三尾は電磁シールドに弾かれ、左右からキリイへの攻撃を不可能とされていた。いかな強
 大な破壊力を持とうとも電磁シールドがあっては太刀打ちできない。

『ふふふ、驚いているぞ』

「ああ、気分爽快ってやつだな」

  翔太たちの狙い通り、この試合を見る全ての者たちが驚いていた。誰も、〈リアル〉がこんな芸当を
 考え付くとは出来るとは思っていなかったのだから。

『さて、行くぞ! 我らが未来の為に!』

  栄光頌歌を唱えるようなキリイの叫びに合わせて、翔太は【キリイ】の体を瞬刻と前進させる。目指
 すは動けぬカトブレパス。生きる為、勝たなければ賞金は手に入らないのだ。

『ここで初めてキリイが攻撃に映るようです! まさか、まさか本当に〈リアル〉が〈レジェンド〉に勝って
しまうのでしょうか!?』

  精一杯で叫ぶ司会者の音声を遥か後方に突き放し、猛スピードで間合いを詰める。

  先ほどまでとは比べ物にならない劣化した精度で放たれる三尾の攻撃。キリイは、初めてカトブレ
 パスの所持者、綾小路 矜持が焦ったように感じた。

  おざなりな一撃の軌道を予測し、回避行動の最適化を行う。

  電磁シールドから離れたせいで左右からの攻撃も放たれるようになったが、いまや翔太たちには
 取るに足らないものとなっていた。

  後方から迫っているため、副装備である「硬・徹甲弾」が砲門から撃たれることもない。

  絶好の好機。

『ゆくぞ!』

「しゃあっ! 生活費へ一歩前進っ!」

  三尾の狙い定まらぬ連撃は全て回避する。風きり音は轟々と。【キリイ】の体内にあるモーターが全
 回転の唸りをあげ、さらにスピードに乗る。

  足に力を籠め、天高く跳躍。腰の刀に手をかけ、抜刀の意志を見せる。

  宙を舞う美しき[侍]の姿に会場中の誰もが万感を込めて静かに応えている。予想だにしない展開は、
 見るものを魅了するに十分だった。

『この勝負、もらったな!』

  宙を跳んでいる最中、キリイが歓喜する。翔太は、裂帛の一撃を放つために柄を握る手に力を込めた。
 
  だが、翔太は見た。

  【カトブレパス】が、距離を寸で刻む遅緩な動きで、だが確然たる「動き」を見せていることを。

  しだれ柳のように下げていた頭が鎌首をもたげ、ただ一つの目でこちらを視界に入れようとしている。

  醜悪で強烈な怖気。翔太の中で息づく不安は確たる予感となる。

  今、翔太は思い出していた。遥かなる記憶の奥底に埋没していた記憶。ともすれば、鮮明に蘇りそう
 な記憶に激しい頭痛と吐き気が催してくる。右手が何故か痛みだした。

  確か、そう確か、誰かから聞いたことがある。

  カトブレパス、其の名の意味を、其の意の由来を、其の持つ特異を、

「おいっ! 突攻は中止だ! 逃げるぞ!」

『は? この状況でなにを…が』

  キリイの言葉が最後までいわれることは叶わなかった。

  波を打って飛んでくる電波。急激な侵食感に犯され、自己プログラムが食い尽くされる感覚にキリイ
 の意識は激しく揺さぶられる。

『あ、あああ嗚呼Ahhアアアァあぁahhhh!!!』

  ヘッドギアから聞こえる、脳神経を焼き切るような絶叫。

  翔太は直ちに強制命令を下す。

「ちぃ! センサーというセンサーを全てシャットダウンだ! 急げ!」

  受諾のサインとともに、全ての感覚系統が断ち切られる。【キリイ】のボディとリンクしている翔太
 自身の感覚も失われるが、今はそれどころではなかった。

  消え入るように電源が落ちる。

  翔太の意識は<スキーズブラズニル>に戻された。赤く光る室内で、翔太はディスプレイに映る
 カトブレパスの金色に輝く眼を見ていた。

「………ゴルゴンの眼…」

  口から出た言葉は、聞き取るものなく、露の如く儚く消えた。








  【カトブレパス】

  ギリシャ語で「うつむく者」の意味をもつ架空の生物。リビア神話ではゴルゴンと呼ばれている。

  牛のような四足獣で、首だけが異様に長い姿で表される。あまりに長い首のせいで、いつも
 頭を下にした状態でいたために名前がついたと言われる。

  体の大きさの割には動きが鈍く、緩慢。プリニウスの「博物誌」によれば、アフリカ北西部に住む
 動物で、頭が重いので動くのが辛そうだそうだ。目は一つしかなく、常に地面を眺めているらしい。

  身体の中では唯一尻尾が自由に動き、これが重要な武器になっているという。

  だが、もっとも恐るべき武器は、普段は地面を見ている唯一の目、それには……








  ―――見るだけで相手を死に至らしめる力がある、とされている。














      SEE YOU NEXT 『Each view』 or 『Catoblepas





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